「お金があれば幸せとはかぎらない…とお金持ちになって言ってみたい」
私が3つ目の会社で働いていた頃、北千住駅の構内にこんなフレーズの看板があったのです。
(たしか宝くじのポスターでした)
たしかに…当時の私は妙に共感したのを覚えています。
これは学歴にも同じことが言える?と思いました。
東大に行けば幸せとはかぎらない…と東大に通ってみてから言いたい、とか。
東大に行くことで必ずしも幸せとはかぎらないというのはわかります。
しかし、東大に合格するほどの努力ができること、それは継続力、暗記力は
もちろんのこと、体力なども兼ね備えていることの証明にもなるでしょう。
それは会社に入ってから3年内離職率が30%を超える今の時代においては
なおのこと、やり切る力を持っていると評価されるわけです。
お金は学歴とは違いますが、だれしもがやはりその価値を大きいものだと
感じる代表格でしょう。
しかし、東大のように明確なゴールがある場合に比べて、お金(収入)を
ゴール設定する場合、多くの人が求める収入とはいったい、いくらで、
何ができるようになることなのでしょうか?
収入アップで幸福度が大きく上昇するのは750万円まで
「お金があれば幸せか?」は多くの人が抱く疑問ですが、
幸福度と収入に関する研究があります。
アメリカのハーバード大学の研究によると、世帯年収が約750万円(75,000ドル)を超えると、
収入が増えても幸福度が上がりにくくなる傾向があるそうです。
これは1ドルが100円という計算になっていますが、その時々の物価や
為替、日本とアメリカの状況は異なるので、目安ていどに考えてもらえればと思います。
この収入水準を超えると、生活に必要なものはある程度満たされ、
お金が増えても日々の幸福感に大きな変化は感じにくいとされています。
つまり、収入は最低限の生活を安定させるために重要ですが、
それ以上の幸福は他の要素、例えば家族や友人との関係、健康、自己成長
といった非金銭的な要因が大きく影響するのです。
アルバイトでも750万円稼げる?
2024年に最低賃金が1000円を超えましたが、もし夫婦二人で、ともにパートだった
場合、750万は可能でしょうか?
二人で750万であれば、一人375万円。月に会社員と同じく働いたと換算した場合、
週に40時間で月に280時間。月収28万で年336万。
少し足りませんが、アルバイトで一人336万稼げれば二人で672万円です。
あくまで750万は目安ですから、それのおよそ9割を稼げるのであれば
アルバイトでもそれくらいは稼ぐことが可能ということ。
なぜそんな例えを出したのかというと、会社員をしている場合の自由度・幸福度が
低い現状があるからです。
会社員をしているとあらゆる場面で自分の意思や希望よりも
会社の都合が優先されてしまい、自分の望む働き方ができない場合が多いのです。
たとえ会社の部長クラスになり、年収が1000万円を超えていたとしても、
毎日残業ばかりで、ストレス地獄の毎日ではあまり幸福度はあがらないかもしれません。
ムリに会社員をしなくても、アルバイトで本気を出せば300万以上は稼げる
わけですから、それで幸福なら会社員にこだわる必要はないわけです。
健康と人間関係への投資
人の幸せの3大原則、健康・人間関係・お金。
お金は人生に必要ですが、健康と人間関係(家族や友人など)はそれ
以上に大切かもしれません。
健康
私は2024年時点で38歳になる年です。2歳の子供を公園に連れて行くと
毎回感じるのが、
健康偏差値の著しい低下…
・公園の山を登ると筋肉痛
・公園の山を降りるとより筋肉痛
・子供を抱き上げるだけで腕がきしむ
・子供を肩ぐるまからおろすと、5分程、腕と首がつってしまい、その痛みにもだえる…
こんな調子では、子供が6歳になり、私が40歳になったときにドイツの街を
スーツケースをひいて歩き回り、クリスマスマーケットでスケートを楽しむことなんて
できるはずがない…!
かといって、毎日5km走る根性のない私は、
・毎日30分は歩く
・毎日10分のストレッチ
・週に1度は子供と公園で遊ぶ
これらだけ続けていくことにしました。(私の毎日継続の限界点です)
30代ですらこれですから、40代、50代になったらと思うと怖いところでは
あるのですが、それでも30代の今(残り2年!)を楽しみ、今、持っている
健康ポイントを使わなければ、どんどん時間は経っていってしまう。
健康ポイントは買い物のポイントなどと同じく、期限があります。
その期限内に使わないとなくなってしまう。
健康とは余命に等しい。お金があっても健康が損なわれては意味がありません。
人間関係
TEDである研究者の方が話されていたのですが、人の寿命の長さを
決める要因を調べたところ、
1位: Social Integration(人との交流)
2位: Close Relationships(身近な人との関係)
3位: Quit Smoking(たばこをやめる)
4位: Quit Boozing(酒をやめる)
…
だったそうです。
それだけ人間関係というのは重要だということですね。
私の周囲では子供を3人、4人産んでいる人がけっこう多いのですが、
家族が多い、親戚が多い人はそれだけでも幸せそうな人が多いように感じます。
寿命が長ければ幸福だとはかぎりません。しかし、
幸福な人の中には、寿命が長く、身近にコミュニケーションをとれる
人がいる場合が多いのも事実です。
私は友人の数が多いわけではありませんが、ときどきでも
仲の良い友人とお茶をしたり、コストコで買ってきた食材をつまみながら
世間話をしているだけで、かなり幸せです。
お金をためる、健康に気を遣う。それに加えて、人間関係を維持する。
そのバランスが幸せに大きく寄与しているように思えます。