誰もが好きなことをする時間が多い人生を過ごしたい
会社員の場合、一般的に週5日で8時間働き、往復2時間ほどの通勤。
これだけの時間を苦痛に過ごすのか、楽しく充実したものにするのかで人生における
幸福度は大きく変わってきます。
従ってやりたいこと、好きなことを仕事にできれば最高だろうと誰もが考える。
しかし、多くの人が仕事で苦労している現実を考えると、好きなことで食べていくというのは
かんたんではないようです。
今回のブログでは、
・好きなことを仕事にするのは正解なのか?
・どうすれば好きなことを仕事にできるのか?
・好きなことを仕事にするメリットやデメリット
そういった疑問にお答えしていきます。
好きなことを仕事にしている人たちの職業
ここでは自分が子供の頃はどんな仕事をしたいと思っていたかを振り返っていただき
ながら、今の子供たちが将来どんな仕事をしたいと思っているのかをランキングで
見ていきます。
・小学生:1位パティシエ、2位You Tuber、
・中学生:1位エンジニア・プログラマー、2位公務員
といった職業が人気なようです。(参考サイトはこちら)
ネット社会で小学生の目にはYou Tuberなどが輝いてみえるのでしょうし、
パティシエもケーキづくりなどが楽しそうな仕事にうつるのかもしれません。
一方で、中学生くらいになると、急に現実的な職業が並びます。
親や学校の先生からの厳しい意見を聞くようになり、稼げるかどうかや
安定した収入が得られるかといった視点が反映されていますね。
年齢があがるにつれて、好きなことで食べていくことはできないか、
限られた一部の人たちだけという現実を目の当たりにするのだと思います。
好きなことを仕事にするメリット・デメリット
とはいえ、世の中を見渡してみれば、好きなことを仕事にしている方達は
案外いるものです。
では、好きなことが仕事にできるとどのようなメリットがあるのでしょうか?
デメリットと合わせてみていきます。
メリット
例えば、子供たちになじみのある学校の先生も人気の職業のひとつです。
勉強が得意、子供たちとのコミュニケーションをとるのが好きという人にとって
理想の職業だといえます。
その仕事が好きで情熱を持てるのであれば、仕事の時間それ自体が幸福な時間
となります。ストレスは少なく、毎日が楽しくなる。
さらに仕事が好きであれば、前向きに仕事をよりよいものにしようと考えられる。
そういう人の周囲にはまた仕事が好きな人が集まってきますから、人間関係も
建設的かつ良好的なものになります。
おまけに公務員でもあるため、給料も安定している。好きなことを仕事にしつつ、
待遇も良いわけですから、人気の職業になるのは当然でメリットは大きいわけです。
デメリット
しかし子供と接するのが好きだとして、それを仕事にするのが
はたして正解なのかどうか?
子供と接する、といっても仕事の量、幅はかなり広いものです。そもそも
学校の先生は仕事量が多く、学校の先生というジャンルでいえば日本人教師は
世界で一番過酷だとも言われています。
そもそも労働時間が長すぎるのです。朝早く学校に着いてから、一日中子供
の相手をして、それが終わってからの残務処理。
いくら子供が好きといえど、あまりに多くの時間をかけすぎては疲れ切って
しまいます。
子供と接する仕事である学校先生ですが、体育でドッジボールをやるだけでは
ありません。いじめなどの子供同士のトラブルシューティングもあれば、
学習能力が著しく低い生徒のケアなど、教師が心身ともに疲労する仕事が
たくさんあるのです。
また、多くの人が好きな仕事は自然と競争も激しくなります。
俳優やミュージシャンの仕事は多くの人が好きなことであり、その職種で
食べていける人はほんの一握り。
好きなことを仕事にするのはそれ自体が競争の激しい世界であり、好きなことを
仕事にできたとしても、仕事量が多すぎて体調を壊してしまうような場合、
それは幸福度の高い仕事ができているとは言い難いですよね。
仕事の幸福度はワークライフバランスで決まる
仕事が好きならばそれに越したことはありません。ただ、大切なのは
好きならばそれでいいというわけではなく、トータルバランスで決まります。
仕事における構成要素は好きかどうかのみでなく、以下のよう点が考えられます。
- その仕事が好きかどうか/やりがいがあるかどうか
- 得意かどうか
- ワークライフバランス
- 成長機会があるかどうか
- 人間関係
- 給料、待遇
- 職場環境
- 裁量権
- 仕事の安定性 / マーケット
仕事への満足度はこれらの要素で決まってくるので、仕事が好きだったらそれで良いという
わけにはいきません。
得意なことを仕事にする
例えばゲームが好きだとします。一日12時間ゲームをやっていたい。では、その好きを生かして
仕事にするというときに、
- ゲームストリーマー(実況、配信など)
- ゲームブロガー(ゲームの攻略記事、ニュースを執筆)
- ゲームデザイナー(ゲームをつくる)
などが考えられます。
では、ゲームが好きなら上記の仕事をずっと楽しみながら取り組むことができるでしょうか?
ゲームの実況が好きならゲームストリーマーになれるかもしれません。しかし、ゲームをするのが好きでも、
一人で黙々とプレイするのが好きなら、ゲーム実況などは向かないかもしれません。
同様に、ゲームブロガーならHP作成や読まれやすい記事や図解の作り方、ゲームデザイナーの場合、
ストーリーを考えたり、UNITYなどのプログラミング言語を学ぶ必要があるかもしれません。
単にゲームをやりたいということと、ゲームで世の中に貢献できるというのは別の話なので、好きを
仕事にするという点を優先すると、思ってたのと違い、大変で自分にはムリということになって
しまう可能性があるのです。
それであれば、あなたが料理をつくるのが得意で、インテリアなどにこだわりを持つ
タイプの人であったとします。ゲームは趣味です。それならば好きなゲームを無理やり仕事にするのではなく、
自分のレストランを運営し、料理をふるまうことを仕事にしたほうが、専門・得意なことをいかせている
ので、仕事では成功する確率が高いと言えます。
ゲームは趣味のままで良いかもしれません。
マーケットを意識する
同様に言えるのが、マーケットです。いかに社会で必要とされる分野・業界なのか、またどれくらいの
規模があるのか。
サッカーというジャンルで考えた場合、JFAに登録されているサッカー人口だけで数百万人います。
そのうち、日本のプロサッカー選手の数は数千人程度。Jリーグには約60チームあり、各チームにはおよそ20〜30人の選手が所属しているため、プロ選手全体の数はおよそ1,500〜2,000人と見積もられます。
さらに、その中で「何十年も」プロとして活動を続けられる選手は一握りです。
プロとして10年以上活躍できる選手は、総数の10〜20%程度と考えられています。
これだけでもプロのサッカー選手のマーケットがいかに狭いかがわかります。
では、ITに代表されるプログラマー・エンジニアはどうか。
プログラミングもサッカー選手と同様に従事している人数は、数百万人に上ると推定されます。
さらにプログラミングを学んだ人のうち、プロとして働く人の割合は業界によって異なりますが、
5%から10%程度と言われています。
それでも、数十万人がプロとしてやっていけるわけです。
しかもその中で、プロとして10年以上継続して働く割合は比較的高く、
全体の20〜30%程度が可能となります。
時代の流れもあり、IT分野のマーケットは広く、多くの人が自分の専門
として継続していくことができるのです。
子供に人気のある職業ランキングで中学生になるとエンジニア・プログラマー
が1位になっているのも、親や学校の先生という大人の世代がIT関連のマーケットが
広く、今後も需要の大きい業界ということがわかっていて、中学生に伝えている
点が大きいように思えます。
これとは逆にサッカーが好きだとしても、その道一本でやっていくなら、
そのリスクはとても大きいものです。
好きなものを追うのは楽しいことですが、その業界との相性(得意かどうか。才能の有無が大きい)
と規模(マーケット)を意識しなければ、お金を稼ぐことはできません。
例えばプロのサッカー選手を夢見るのであれば、一方で同時にプログラミングを学び、
リスクヘッジをしておく、などのスキル戦略をもって臨むのも一つの方法ではないでしょうか。
それでも自分が好きだと思える要素は多い方が良い
ここまで得意とマーケットの大切さを述べてきました。ただ、それでも、好きの度合いは強い方が
良いとも思うのです。
さきほどのゲームを仕事にするの例でいえば、そこそこゲームが好きという人よりも、毎日12時間
息を吸うようにゲームをするという人のほうがやはり、根性というか、やり切る力が強いように感じます。
たとえゲーム好きな人がゲームデザイナーになるという場合でも、ゲームへの情熱が強ければ
デザインやプログラミングを学ぶ場合においても、大きなモチベーションとなる場合が多い。
なんでもゼロでは困ります。マーケットがゼロか極端に低い場合は業界か業務の方向性を考え直す
必要があるかもしれません。
しかし、最低限のスキル(得意)とマーケットがあるのであれば、好きという情熱で突き抜けていける
可能性は十分にあります。
好きこそものの上手なれ、ということわざがありますが、そのジャンルが好きであれば
基本的に継続がしやすくなります。すると好きをとりまく苦手なことや大変なこと
(ゲームの例でいうと、実況や配信、デザインやプログラミングを学ぶこと)にも慣れて
くるので、結果としてうまくいくということが多いのです。
複数の収入源を持つメリット
あなたはNISAをやっていますか?私は新NISAになったタイミングでスタートさせました。
NISA1年生なので、右も左も上も下もわかりませんw
私は英会話塾の運営とブログに取り組んでいますが、ここにNISAを追加することにしました。
投資にはもともと興味があり、子供の保育料の支払いがひと段落したこのタイミングで
はじめることにしたのです。
会社員であれば、正直ほとんどの場合、本業で精一杯だと思います。家族がいたらなおさら
自分一人の時間は限られてくるでしょう。
しかし、だからこそ近い将来、中期的な将来、遠い将来に向けて複数の収入源を
持つことのメリットは大きいと思うのです。
私が取り組んでいるブログはおすすめの複業の一つです。本業のPR、集客にも直接役立ちますし、
ブログ自体が収入をもたらしてくれます。
しかし、ブログは安定をもたらしてはくれません。無料サイトであればサイト自体を閉鎖されて
しまうリスクがありますし、アフィリエイトをしていてもGoogleのアルゴリズムの変更で収入が
激減してしまうリスクもあるのです。
生活を安定させてくれるのは、あくまで本業です。私の場合、数十年学び続けている英語や数学
(好き、得意、マーケットがある)に教えるというスキルを組み合わせた英会話塾を運営することで
安定を得ることができています。
したがって、そこにブログと投資という2つの柱を加えることで、追加の収入源を得ることが
できます。ともに不安定な要素はありますが、ブログは年1万程度のサーバー代で済むので
出費は多くありませんし、長期の分散投資は歴史的にみれば多くの場合、利益を生んでいます。
投資は始めたばかりで5万も10万も投資しているわけではありません。
あくまで貯金という形をやめて投資という形にし、リスクをとりつつ、
全体的な資産を増やすためにリスクを減らしているのです。
ブログはそこそこ好きなので、継続できますし、ある程度サイトをつくってしまえば
あとはほったらかしの要素が強いものです。NISAなんてまさにほったらかしの典型で、
運がよければ自動的に資産は増えていきます。
会社員で時間がとれない場合は、せめてリスクをとり、本業と投資でリスクヘッジをするのは
賢い選択だと思うのです。(私が今も会社員だったら、投資額はもっと増やしていたでしょう)
迷ったら転職か起業はすべきと考える理由
もし少しでも仕事を好きになりたいと思ったら、やはり転職か起業は視野に入れるべきだと私は考えます。
私は仕事を好きでいるのに不可欠だと思っている理由の1つに距離感があります。
仮にかなり好きだと思えることを仕事にできたとしても、それが人に強制されるもので、時間拘束が
あまりにも長い場合、嫌になってしまう可能性が高いのではないでしょうか?
みんな大好き、ディズニーリゾート。並ぶと待つのがブロッコリーより
キライな私はなかなか行こうと思わないのですが、年に何度も訪れている人の話を聞くと驚きます。
では、ディズニーに毎日通わなくてはいけないとしたら?
楽しむアトラクションを誰かに強制されるとしたら?
少なくともディズニーの楽しさが減ってしまうのではないでしょうか。
これは仕事にも当てはまります。好きな仕事でも、毎日12時間拘束されては
ワークライフバランスをとれているとは言えません。
あなたが今の仕事に満足できていない場合、それははじめに述べた仕事の構成要素の
バランスを欠いているのではないでしょうか。特に、裁量権です。
自分で仕事を決め、自発的に動く。仕事の種類や量を自分で調節していく。その
裁量権を会社が多く握ってしまっていると、多くの場合、仕事の幸福度は下がって
しまうのです。
これを解決するには、転職か起業をするのが得策です。これは住む国を変える
ことに似ているかもしれません。
今住んでいる国の政治・経済・環境などに満足できない場合、国を変えるのは
一個人には不可能なように、会社の風習、習慣を変えるのは容易ではないからです。
・国を変えるのではなく、他の国に住む
・会社を変えるのではなく、自分を変える
転職にはリスクを伴いますが、環境が改善する可能性もあります。起業の場合、
自分の裁量権が圧倒的に増えます。結果として、好きな仕事ができ、好きな働き方を
実現できるようになる可能性が高くなるでしょう。
私は転職するたびに仕事への幸福度が少し増えました。
起業したら仕事への幸福度が圧倒的に高まりました。
30代で急に幸福度が高まる人が多いのは、転職と起業をしたからではないかと
思っています。